
11月15日
フリーズ・アートフェアからもどってきて、蜷川実花さんの写真による表参道ヒルズのキャンペーン・ヴィジュアルをクリエイティブ・ディレクション。ADは森本千絵さんにお願した。イメージは、「バーニング・ローズ」。一月頭まで、表参道に、「いのちの光」を放っていますよ。そして12月13日から、僕がプロデュースをした蜷川実花写真展『NINAGAWA WOMAN』スタート。入場無料。表参道ヒルズ地下3Fスペース[O:]。是非見に来てくださいネ!!! その他にも11月は、CETで『週刊金曜日』で連載中の「TOKYO IS:」の展示+『ノマディズム』出版パーティ、東京ボランティアウィークでの「TOKYO EXPOSED: PORTFOLIO-REVIEW」など、精力的にイベントをこなしていますので、ぜひ、チェックして下さい。よろしく!!
11月16日
いよいよこのRTでの連載も、とりあえずは最終回。〆切り破りの僕をいつも見守ってくれた編集長・小崎氏と、内田氏に感謝。最後だから、日記風じゃなくて、ちょっと書いておこうかな。
いつもは、あんまり書かない政治の話。自民・民主の騒動が新聞・TVなどで毎日流れてはいるが、これほど政局が、我々と隔絶したところで動いている時代もなかったのではないか。とりわけ目につくのは、文化の動態に対する政治家のコミットメントのなさである。あの小泉さんでさえ、オペラを観たり、インターネットやタウンミーティングで、地べたのカルチャーに触ったりと、介入しようとしたのに、アベ—フクダになると、まったくゼロ。「カルチャーのことはわかりませんなァ」と言っている管理職オヤジのようである。人々は、生活や社会というものを、オーガニックな「生の全体性」として、きちんと「いのちの形」にしようとしているのに。さまざまなものを分離審議して、ことなかれですべてすまそうという風潮。エコやCSRも含めて、日本のカルチャーは明らかに成熟の方向に向かっているのに、政治家は、すっごい後退している感じ。はっきり言って、もう、「政府」というシステムが時代おくれ、機能不全になってしまっていて、そこにぶら下がって延命する政治家は、無能のままおし切ろうとしているガンだと言ってよい。
リアルトーキョーのリニューアルにあたっては、やっぱり、カルチャーの政治性をリードしてもらいたい。自戒の念もふくめていえば、オタクカルチャーでも、サイコパスでも、エコロジーでも、新富裕層でも、それをめぐり議論すべきだったと思う。この30年ぐらい、文化自体は、一つのイデオロギー的言説が力をもたないように、無力化の方向に進んできてしまったけれど、やはり常に仮説であれ、問題提起をし、実践と反省があり、ポジティブ・ウェイが開かれて行かねばならない。そうでなければ、クリティックもない。クリティックなき都市は、活力なき都市である。マーケットとしても、未来はない。トーキョーのレビュ−力の拠点、それを次のリアルトーキョーに僕はとても期待したいと思っています。アディオス!
本連載は、11月中旬予定のREALTOKYO全面リニューアルに伴い、今回をもって終了となります。長い間のご愛読、ありがとうございました。(REALTOKYO編集部)
寄稿家プロフィール
ごとう・しげお/1954年、大阪生まれ。編集者、クリエイティブ・ディレクター、京都造形芸術大学教授。広告制作・企画・商品開発・web 開発・展覧会企画など、ジャンルを超えて幅広く活動し、"独特編集"をモットーに、坂本龍一、篠山紀信、蜷川実花らのアートブック、写真集の編集などを数多く制作。また、インタビュアー・ライターとして『high fashion』『エスクァイア日本版』『InterCommunication』などで、数々のアーティストへのインタビューを手がける。東京・恵比寿の写真とグラフィック専門のギャラリー G/Pディレクター。2010年3月、3331 Arts Chiyodaに新しいスペースg³/(トリプルジー)を開設。編集学校「superschool」とコンテンポラリーアートを中心としたギャラリーをスタートさせる。
